2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の終わりに・・・少年の星と少女の花。宮沢賢治『銀河鉄道の夜』ほか

皆さま、こんにちは。小暮です。 今日は宮沢賢治著『銀河鉄道の夜』……など、についてです。 宮沢賢治の代表作である『銀河鉄道の夜』。非常にファンも多い作品です。 貧しい少年ジョバンニと、巡り合わせでなんとなく距離を置くことになってしまった友人カム…

文化人は博識、というより雑識?寺山修司『幻想図書館』

皆さま、こんにちは。小暮です。 今日は寺山修司著『幻想図書館』について。 寺山修司という人が「寺山修司の本棚」なんていうブログをやっていたとしたら 「髪に関する面白大全。ブルック・アダムス『髪』」 「眠られぬ夜の拷問博物誌。ローラン・ヴィルネ…

大正浪漫・少女小説の決定版。吉屋信子『花物語』

皆さま、こんにちは。小暮です。 今日は吉屋信子著『花物語』についてお届けします。 女学生のバイブル『花物語』 吉屋信子は大正時代に活躍した少女小説家として知られ、10代から書き始めた短編小説集『花物語』は当時の大ベストセラーとなりました。 少女…

言葉の限界という境地。ヘルマン・ヘッセ『シッダールタ』

皆さま、こんにちは。小暮です。 今日はヘルマン・ヘッセ著『シッダールタ』について。読み始めてから幾星霜……ようやく読み終えました。 ヘッセの宗教的体験を描いたという『シッダールタ』 著者のヘルマン・ヘッセは20世紀はじめに活躍したドイツの文豪で、…

仕組まれた運命に戦慄。華やかな和のホラファンタジー小野不由美『東亰異聞』

皆さま、こんにちは。小暮です。 今日は小野不由美著『東亰異聞』についてです。 著名な作品が多い小野不由美さん 小野不由美さんといえば、2013年に山本周五郎賞を受賞した『残穢』や、アニメ化もされた『十二国記』などの作品が知られています。『残穢』は…

天使のような幼子と幽霊。ヘンリー・ジェイムズ『ねじの回転』|英米怪奇小説

皆さま、こんにちは。小暮です。8月です。 今日はヘンリー・ジェイムズ『ねじの回転』についてです。以前、読みたい本として挙げていた一冊。期待に応える内容でした。 アメリカに生まれイギリスで活躍した作家 ヘンリー・ジェイムズは19~20世紀のアメリカ…